にんじんは便秘にいい?食べても変わらない理由|ジュース・生・加熱の違い

便秘

にんじんは、便秘にいい野菜として名前が挙がります。ただ、サラダに入れていても、にんじんジュースを飲んでいても、便通があまり変わらないという方もいます。

にんじんは食物繊維をとれる食材のひとつですが、食べれば便秘が改善するとは限りません。皮つきの生にんじんに含まれる食物繊維は、100gあたり2.8gです。

そこでまず確認したいのが、実際にどのくらい食べているかです。サラダに少し入っているだけでも「にんじんを食べた」という実感はありますが、量にするとそれほど多くないことがあります。

さらに、ジュースにするのか、そのまま食べるのか、加熱するのかでも、便秘対策としての見方は変わります。

この記事では、にんじんから実際にどれくらい食物繊維がとれるのか、ジュース・生・加熱で何が違うのか、皮はむいたほうがいいのかまで順に見ていきます。

にんじんの食物繊維は1本で約4g|普段の食べ方ではもっと少ない

にんじん(皮つき・生)の食物繊維は、100gあたり2.8gです。

食べられる部分を150gとすると、食物繊維は約4.2gになります。にんじんは大きさに差があるため、ここでは1本分の目安として考えます。

1日の食物繊維の目標量は、30〜64歳で男性22g以上、女性18g以上です。にんじんを1本食べても、それだけで十分な量になるわけではありません。

さらに、普段の食事でにんじんを1本まるごと食べることは多くありません。

サラダの千切りを少し添える。カレーや煮物に数切れ入っている。そういう食べ方なら、にんじんから入る食物繊維は約4gよりさらに少なくなります。

にんじんを食べているつもりでも、実際に取れている食物繊維は思ったより少ないことがあります。

にんじんジュースとスムージーでは、食物繊維の量が違う

便秘対策でにんじんを取り入れている場合、ジュースかスムージーかで、入る食物繊維の量は変わります。

文部科学省の食品成分データベースにある「にんじんジュース(缶詰)」の食物繊維は、100gあたり0.2gです。

皮つきの生にんじんは100gあたり2.8gなので、成分表の「にんじんジュース(缶詰)」では、そのまま食べる場合より食物繊維がかなり少なくなります。

一方、自宅でにんじんの食べられる部分をミキサーにかけ、そのまま飲むスムージーなら、食物繊維も一緒にとれます。

市販のジュースは、搾り方や原材料によって食物繊維の量が異なります。成分表の0.2gがすべての商品に当てはまるわけではないため、食物繊維の表示があれば、普段飲む1本・1杯あたりの量を確認してみてください。

にんじんは皮をむいても、食物繊維は大きく変わらない

にんじんは「皮ごと食べたほうが食物繊維をとれる」と思われがちです。

ただ、文部科学省の食品成分データベースを見ると、皮つきと皮なしで大きな差はありません。

生のにんじん100gあたり水溶性不溶性食物繊維総量
皮つき0.7g2.1g2.8g
皮なし0.8g1.9g2.7g

※可食部100gあたり。同じ測定方法(プロスキー変法)の値で比較しています。皮なしは、別の測定方法に基づく一般成分表では総量2.8gと掲載されています。

総量で見ると、上の表での違いは100gあたり0.1gです。

ただし、これは皮つき・皮なしをそれぞれ100g食べる場合の比較です。同じ1本の皮をむけば食べる部分も減りますが、この表だけで、むいた分の食物繊維が何g減るかを正確に求めることはできません。

便秘対策としては、皮を残すかどうかより、無理なく食べられる量や食事全体を考えるほうが取り入れやすいでしょう。そのため、皮をむいても、にんじん全体の食物繊維は100gあたり2.8gから2.7gになる程度で、大きくは変わりません。

つまり、皮には食物繊維が多くても、便秘対策のために無理に皮を残すほどの差ではないということです。

食感が気にならなければ、表面をよく洗って使う。気になるなら薄くむく。そのくらいで十分です。

にんじんは加熱するとやわらかくなり、量を調整しやすい

サラダでにんじんを食べていても、実際にはそれほど量を食べていないことがあります。

生のにんじんは歯ごたえがあるため、少量を添える使い方になりやすい食材です。蒸したり煮たりするとやわらかくなり、生では食べにくい方も料理に取り入れやすくなります。

きんぴらやスープ、カレー、煮物など、普段の食事に合わせて使えます。食べる量が少ないと感じたら、まずはいつもの汁物や煮物に少し足してみる方法があります。

ただし、加熱したからといって、便秘への効果が強くなるとは限りません。ここでの利点は、やわらかくなり、食べる量を調整しやすいことです。

にんじんを増やしても便秘が変わらないサイン

  • にんじんを増やしても、便の硬さが変わらない
  • 便の量は増えたのに、出しやすくならない
  • 食べる量を増やすほど、お腹の張りやガスが気になる
  • 続けて食べても、便通にほとんど変化がない

こうした状態なら、さらに量を増やす前に、今の食べ方を見直しましょう。

にんじんの食物繊維は不溶性が中心ですが、それだけで便秘が変わらない理由を判断することはできません。食物繊維を急に増やすと、張りやガスが気になることもあります。増やしたあとにつらくなった場合は、無理に同じ量を続けず、増やす前の量に戻すなど調整してください。

また、便秘には水分不足や便意を我慢する習慣、薬の影響などが関係することもあります。にんじんの量だけで考えず、食事や生活全体にも目を向けます。

お腹の張りとガスが同時に気になる方に。→ お腹が張るのに便が出ないのはなぜ?ガスと便秘が一緒に起きる理由

便秘のときのにんじんの食べ方|量と組み合わせ

表面をよく洗い、食感に合わせて皮をむく

にんじんは、皮つきと皮なしで食物繊維の量に大きな差はありません。

皮の口当たりが気になる料理では薄くむくなど、食べやすさに合わせて使い分けてください。

生で食べるなら、一度だけ普段の量を確認する

サラダににんじんを入れていても、千切りを少し添える程度なら、実際に食べている量はそれほど多くありません。

たとえば20gなら、食物繊維は約0.6g。50gでも約1.4gです。

毎日食べているという回数だけでなく、普段どのくらい食べているのかを一度確認すると、にんじんから実際にどのくらい食物繊維が取れているのかが分かります。

毎食量る必要はありません。いつものひと盛りを一度量ってみるだけでも、量の目安がつかめます。上の20gや50gは計算例で、便秘を改善するための決まった量ではありません。

加熱するなら、にんじんだけでなくほかの食材も入れる

にんじんを増やすことだけにこだわらず、海藻やいも類など、普段あまり食べていない食材も料理に取り入れてみます。

たとえば、スープや味噌汁なら海藻を加える。食後や間食にはキウイやプルーンなどの果物を取り入れる。

一度にいくつも変えると、何が自分に合うか分かりにくくなります。まずは取り入れやすいものをひとつ選び、便の硬さや出しやすさ、お腹の張りを確かめながら調整してみてください。

こんな状態なら、医療機関に相談してください

強い腹痛や嘔吐、お腹の強い張りに加えてガスも出ないなどの症状がある場合は、食事を変えて様子を見ず、速やかに医療機関へ相談してください。

また、次のような変化がある場合も受診を考えてください。

  • 便に血が混じる
  • 便が急に細くなった状態が続く
  • 食事量を変えていないのに体重が減った
  • 1週間以上出ていない状態が続く
  • 普段より明らかに排便の間隔が空き、つらさがある
  • 食事や生活を見直しても、便秘が続く

食べるものを見直しても変わらないときは、原因が食事以外あることもあります。

受診の目安については、こちらにまとめています。

→ 便秘で病院に行く目安|血便・腹痛・便が細いときに考えたいこと

まとめ|にんじんを便秘対策に取り入れるなら、量と食べ方を見る

にんじんの食物繊維は、皮つきの生で100gあたり2.8gです。毎日食べていても、サラダに少し添える程度なら、とれている量は思ったより少ないことがあります。

まず確かめたいのは、普段どのくらい食べているか、ジュースならどのくらい食物繊維が含まれているかです。皮を残すことにこだわるより、食べやすい調理法で無理なく取り入れてみてください。

それでも変わらない場合や、増やしてお腹が張る場合は、にんじんを増やし続ける必要はありません。ほかの食材との組み合わせや生活習慣も見直し、改善しないときは医療機関に相談しましょう。

「にんじんを毎日食べているか」から、「どれくらい食べて、自分の便やお腹がどう変わったか」へ。見るところを変えると、量を少し足すのか、食べ方を変えるのか、それ以上増やさず相談するのか、次の行動を選びやすくなります。

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二度の入院で、食べられない時期を経験しました。だから、量を増やすことをすすめない記事を書いています。

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