こんにちは、「ナチュラルヘルスカフェ」へようこそ。
糖質制限を始めて体重は落ちた。食べるものも気をつけて、毎日頑張っているのに、お通じだけがスッキリしない。
「糖質制限ダイエットを始めてから便秘がひどくなった」そんな変化を感じている人は少なくありません。
せっかく頑張って努力しているのに、体がスッキリしないのはつらいですよね。実はこれは偶然ではなく、糖質制限の食べ方そのものが便秘を招きやすい仕組みになっているからです。
実際に、海外の研究でも「糖質制限を長く続けると腸内細菌の多様性が減り、腸内環境が乱れやすくなる」ことが報告されています。でも安心してください。
これは「糖質制限が悪い」のではなく、どんな食材を選び、どう習慣に取り入れるかで十分に改善できます。
この記事では
- なぜ糖質制限で便秘が悪化するのか
- 「野菜を食べているのに出ない」その理由
- 今日からできる便秘改善の食べ方(具体的な食材とメニュー例)
という視点から糖質制限を続けながらも自然にお通じを整えるヒントを、やさしくお届けします。
まずは便秘をやさしく改善する食材から
糖質制限をしている人は、すでに食事に気を配っているからこそ「何を減らすか」ではなく「何を選んで足すか」が大切になります。
便秘をやわらげるために、糖質が少なくそれでいて腸内細菌がしっかり働いてくれる食材を紹介します。
海藻類
わかめやひじき、寒天といった海藻は、糖質がほとんどなく、便をやわらかくする水溶性食物繊維の宝庫です。
朝の味噌汁に乾燥わかめをひとつまみ加えるだけでも、腸に潤いを与えることができます。忙しい日には、常備菜としてひじきの煮物を用意しておくのもおすすめです。寒天ゼリーならおやつ代わりに取り入れやすく、糖質制限中でも満足感を得られます。
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きのこ類
しめじや舞茸、えのきなどのきのこも、便秘対策には欠かせない食材です。低糖質なのに食物繊維が豊富で、しかもカロリーもごくわずか。炒め物やスープに加えれば、食事のボリュームを増やしながら腸を元気にしてくれます。
特に舞茸は香りが豊かで満足感があり、糖質制限中でもしっかり満たしてくれるを一品になります。
アボカド
森のバターと呼ばれるアボカドは、糖質が少なく、腸にうれしい水溶性と不溶性の両方の食物繊維を含んでいます。便をやわらかくしながら腸を動かし、さらに良質な脂質で腸のすべりを助ける働きもあります。半分に切ってサラダに加えたり、卵と合わせて朝食にしたり、スムージーに混ぜるのもおすすめです。
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発酵食品と合わせる工夫
これらの食材は、納豆や味噌といった発酵食品と組み合わせると、腸の善玉菌をさらに増やしてくれます。たとえば「納豆とわかめ」「味噌汁にきのこ」「アボカドと納豆の和え物」などシンプルですが、便秘改善に直結する組み合わせです。
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糖質制限中でも、このような食材なら安心して取り入れられます。腸の調子を整えることは、体の軽さや気分の明るさにもつながります。無理のない範囲で、食卓に一品加えることから始めてみましょう。

便通を左右する「水の飲み方」3つのチェックポイント
便秘をやわらげるために、一番手軽で効果的なのが「水分補給」です。
糖質制限をしていると、体の水分が抜けやすくなります。そのため知らないうちに便が硬くなりやすいのです。だからこそ、水の飲み方を工夫するだけでお通じが大きく変わります。
朝の一杯で腸を目覚めさせる
朝起きたらまず、コップ一杯の常温の水や白湯をおすすめします。寝ているあいだに失われた水分を補い、同時に腸をやさしく刺激して一日のリズムを整えてくれます。冷たい水よりも、体温に近い温度のほうが胃腸に負担が少なく、自然な便意を引き出しやすくなります。
日中は「こまめに少しずつ」
一度にたくさん飲むのではなく、仕事の合間や食事のときに少しずつ。大切なのは「喉が渇く前に口にすること」です。
朝の一杯、食事のときの一杯、午後の休憩の一杯など、これだけでも自然に1リットル近くはとれます。足りない分はスープや味噌汁など、食事からの水分でも補えるので心配はいりません。
飲みものの選び方
基本は常温の水や白湯。コーヒーや緑茶だけに頼ると利尿作用で水分が抜けやすくなるため、ハーブティーやルイボスティーなどのカフェインレスを間に挟むのもおすすめです。糖質制限中でも安心して飲めて、気分転換にもなります。
便秘改善の基本は、実はとてもシンプル。
「朝一杯の水」「日中のこまめな補給」「体にやさしい飲みもの」。この3つを意識するだけで、糖質制限中でも腸はスムーズに働き始めます。特別なことをしなくても、暮らしの中に水を飲む習慣を取り入れることで、便秘改善に役立ちます。
糖質制限と便秘の関係
糖質制限を始めると、多くの人が「ご飯・パン・麺・芋・果物」を控えるようになります。体重は落ちやすくなりますが、実はこの食べ方が便秘を招きやすいのです。
食物繊維のバランスが崩れる
穀類や芋類には便をやわらかくする水溶性食物繊維が含まれています。しかし糖質制限ではこれらを減らしてしまうため、便をスムーズに流す力が弱まり便秘を促進しまいます。
一方で、キャベツやレタスなど不溶性ばかりを増やすと、便のかさだけが増えて水分不足になり、かえって苦しくなることもあります。
水分不足で便が硬くなる
糖質を減らすと体内の水分が糖質を減らすと、体の中の水分も一緒に抜けやすくなります。
その結果、便の水分が不足して硬くなり、便秘につながってしまうのです。
腸内環境の乱れ
糖質制限では、善玉菌のエサになる水溶性食物繊維やオリゴ糖が減ってしまいます。そのため腸内で善玉菌が増えにくくなり、多様性が低下します。さらに肉や卵、チーズなど動物性食品が増えると悪玉菌が優勢になり、アンモニアや硫化水素といったガスが増えて腸の動きが停滞してしまいます。
こうして、
- 水溶性食物繊維の不足
- 体内の水分不足
- 腸内環境の乱れ
この三つが重なって、糖質制限中の便秘が起こりやすくなるのです。
工夫すれば腸内環境は守れる
とはいえ、糖質制限そのものが便秘を引き起こすものではありません。海藻・きのこ・アボカドといった低糖質で水溶性を補える食材を選び、さらに納豆や味噌などの発酵食品を組み合わせれば、善玉菌をサポートして腸内環境を守ることができます。
糖質制限をしながらも、食材の選び方次第で便秘を防ぎ、腸を整えることは十分に可能なのです。

今日からできる便秘改善!「時間帯別」メニュー例
便秘改善の知識があっても、毎日の食事に落とし込めなければ習慣にはなりません。そこで「朝・昼・夜」という生活リズムに合わせて、無理なく続けられるメニュー例をご紹介します。
朝|腸を目覚めさせるスタートタイム
朝は腸が一番反応しやすい時間帯です。最初の一杯と軽い食事で腸にスイッチを入れることが、便秘改善の第一歩になります。
- 常温水または白湯をコップ一杯
- 納豆+わかめの味噌汁で腸を起こす
- アボカド半分をサラダや卵と一緒に
朝は「水+発酵食品+水溶性」で腸をスムーズにスタート。
昼|外でも続けられる手軽な腸活
日中は忙しく、ついつい手軽に済ましがちですよね。
だからこそ、手軽に足せる工夫で「続けやすさ」を意識しましょう。
- お弁当にはきのこの炒め物をプラス
- コンビニならサラダチキン+海藻サラダ
- 飲み物はコーヒーやお茶に偏らず常温の水も一緒に
忙しい昼でも「きのこ・海藻」を加えるだけで腸活ランチに。
夜|腸を休ませ翌朝につなげるリセットタイム
夜は腸を休ませ、翌朝に備える大切な時間。
温かい料理やリラックスできる飲みもので、腸をやさしく整えましょう。
- きのこと野菜のスープで体と腸を温める
- 主菜に肉や魚+キャベツとアボカドのサラダ
- 仕上げはハーブティーで腸を休める
夜は「温めて整える」ことで便をやわらかく保ち、翌朝のスッキリにつながります。
「朝は腸を起こす」「昼は外でも腸活」「夜は温めて整える」。時間帯ごとにちょっとした工夫をするだけで、糖質制限中でも便秘をやさしく改善できます。
食材以外で腸を動かす!食後の「ながら」マッサージと運動
便秘の改善は、食事と水分だけではありません。腸そのものの動き(蠕動運動)が鈍っていると、どんなに良い便も出口で停滞してしまいます。
糖質制限中に不足しがちな運動量を補い、腸を物理的にサポートする「ながら」でできる簡単な習慣を取り入れましょう。
食後10分の「ながら」ウォーキング
食後に軽く体を動かすことで、胃腸の動きが活発になり、消化を助け、腸の蠕動運動も促されます。激しい運動は不要です。
- 意識すること:
- 夕食後、すぐに座らず10分程度、家の中を歩いたり、お皿を片付けたりする。
- 可能であれば、近所をゆっくりと散歩する。
- お腹周りを意識して軽くひねる動きを加えると、さらに腸が刺激されます。
寝る前やお風呂での「お腹マッサージ」
お腹を優しくマッサージすることは、停滞した便を押し出し、腸内のガス抜きにも効果的です。
- やり方:
- 仰向けに寝るか、お風呂に入りリラックスする。
- おへそを中心に、「の」の字を描くように、右下から右上へ、そして左上から左下へと、時計回りに優しくさすります。
- 特に便が溜まりやすい左下(S状結腸)を、少し念入りにマッサージしましょう。
- ポイント:
- 強く押しすぎないこと。肌の表面を滑らせる程度の優しさでOKです。
- できれば温まっている入浴中や入浴後に行うと、筋肉がほぐれて効果的です。
まとめ|便秘が解消すると、体も気分も軽くなる
糖質制限ダイエットで体重が落ちても、便秘で体が重く、気分が優れないのでは本末転倒です。
便秘の背景には、「水溶性食物繊維の不足」「水分不足」「腸内環境の乱れ」という三つの要因が重なっています。しかし、これは特別なことをしなくても、小さな工夫で解決できます。
- 海藻、きのこ、アボカドといった低糖質の食材を一品プラスする
- 朝の一杯の水と日中のこまめな水分補給を意識する
- 食後の軽い運動やお腹マッサージで腸を助ける
これらを積み重ねるだけで、腸はスムーズに動き始めます。
実際に腸内環境と心の状態には深いつながりがあることが研究でも示されています。腸が整えば「体が軽い」「気分が明るい」という感覚が自然とついてきます。
まずは今日から一杯の水、一品の食材、小さな習慣を。それが、無理なく理想の体と快適な毎日を手に入れる一歩になります。
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