こんにちは、「ナチュラルヘルスカフェ」へようこそ。
最近、階段を上がったときに動悸が気になったり、夕方になると足がむくんでだるく感じたり…。そんな小さなサインが、実は血圧と関わっていることがあります。
「歳を重ねたから仕方ないのかな」と見過ごしてしまいがちですが、放っておくのは少し心配ですよね。とはいえ、いきなり生活を大きく変えるのは難しいもの。
減塩を意識したり、運動を増やしたりと、頭ではわかっていても続けられないこともあります。そんなとき、台所の棚にひっそりと置かれている ひじき が役に立ちます。黒いつややかな海藻は、昔から日本の食卓で体を守る知恵として親しまれてきました。
この記事では、ひじきがなぜ血圧にやさしいのか、そして毎日の食事にどう取り入れればいいのかを、研究の裏づけとともにわかりやすくお伝えします。
読み終えるころには、「今日からできるひとつの工夫」が見つかるはずです。
血圧が高くなるのはなぜ?
高血圧の主な要因のひとつは 塩分のとりすぎ。
ナトリウムが体に溜まると血液量が増え、血管に強い圧がかかります。さらに、年齢やストレスによる血管のこわばりが重なり、血圧はじわじわと上がっていきます。
「塩を控えましょう」と言われても、食事の楽しみを奪われたようで続けにくいもの。そんなときに、味方になってくれるのが ひじきの栄養 です。
ひじきが血圧ケアに役立つ理由
ひじきには カリウム が豊富に含まれています。カリウムは体の余分なナトリウムを尿と一緒に外へ出し、血圧を自然に整える働きを持ちます。
さらに マグネシウム も含まれており、こわばりがちな血管をしなやかに保つサポートをしてくれます。
野菜と比べると一目瞭然
- ひじき(乾燥100gあたり):約6,400mgのカリウム
- ほうれん草(100gあたり):約690mgのカリウム
カリウムが多いとされるほうれん草と比べても、ひじきはその約9倍。小さな黒いひとつかみが、血圧にとって大きな力を秘めているのです。
研究で裏づけられた効果
- WHO(世界保健機関) は、カリウムをしっかり摂ることで血圧を下げ、心疾患や脳卒中のリスクを減らすと報告しています。
- 日本高血圧学会のガイドライン でも、減塩とあわせてカリウム摂取を増やすことが推奨されています。
- 国立がん研究センターのJPHC研究 では、カリウムを多く摂る人ほど脳卒中リスクが低いことが示されています。
つまり、ひじきを日常に取り入れることは、世界の研究が推す「血圧ケアの道」に自然とつながっているのです。
暮らしに取り入れるコツ
乾物のひじきは、思い立ったときにさっと使えるのが魅力。日々の食卓に無理なく加える工夫をいくつかご紹介します。
- 朝の味噌汁にひとつかみ
戻したひじきを具材に加えるだけ。塩分が気になる味噌汁でも、カリウムがバランスをとってくれます。 - ひじきと大豆のサラダ
作り置きしておけば、昼のお弁当や夕食にすぐ出せます。血糖値やコレステロール対策にも。 - ひじきご飯
炊き込みご飯にすれば、家族みんなで自然に摂ることができます。
1回の目安は 乾燥ひじきで5〜10g(戻して20〜30g、小鉢1皿分)。週に2〜3回で十分です。
台所から始まる小さな実感
私自身、週に2回ほど朝の味噌汁にひじきを加えるようにしてみました。2週間ほどで感じたのは、夕方の「足のむくみ」が以前より軽くなったこと。
「ちょっとした工夫が、確かに体に返ってくる」、その実感は、数字のデータ以上に大きな安心感を与えてくれました。
安心して食べ続けるために
海藻にはヨウ素が含まれるため、毎日大量に食べるのはおすすめできません。調理前に一度ゆでこぼすことで、ヨウ素やヒ素が減り、安心して楽しむことができます。「少しずつ、長く」、これがひじきと上手につきあうコツです。
今日からできるひと工夫
- 次の買い物リストに「乾燥ひじき」を追加する
- 朝の味噌汁にひとつかみ入れてみる
- 2週間だけ「夕方のむくみ」や「だるさ」を自分でメモする
こうした小さな一歩が、自分に合うかどうかを知る一番確かな方法です。
まとめ|黒いひとつかみが未来の血圧を守る
高血圧は「サイレントリスク」と呼ばれ、気づかないうちに少しずつ進んでいきます。けれど、その流れを変えるのは決して特別なことではありません。
朝の味噌汁に、夜のサラダに。
台所での小さなひとつかみが、未来の自分を静かに守ってくれるのです。
ひじきの黒いつややかな粒は、昔から食卓に寄り添い、人の体を支えてきました。その知恵を今の暮らしにもう一度取り入れることが、血圧だけでなく心にも「安心」を与えてくれます。
今日の一皿に、ほんの少しのひじきを。それが明日を整えるやさしい習慣になりますように。
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