キャベツの芯の使い道と栄養効果|がん予防・骨にうれしい活用術

キャベツ

こんにちは、「ナチュラルヘルスカフェ」へようこそ。

キャベツを使った料理のあと、芯の部分だけがまな板に残っていませんか?

つい、硬くて使いにくいからと捨ててしまいがちなキャベツの芯。でも実は、キャベツの芯こそ、健康を支える栄養が詰まった“宝物なのです。

今回はそんなキャベツの芯に焦点を当て、栄養のひみつと、日々の暮らしでの活用方法をご紹介します。


キャベツの芯は栄養の宝庫だった?

キャベツの芯には、ふだんよく食べる柔らかい葉とはちがって、植物が自分の身を守るために作り出した栄養素が、多く含まれています。

とくに注目したいのは以下の成分です。

  • ファイトケミカル(イソチオシアネート、スルフォラファン)
     → 解毒・抗酸化作用があり、がん予防の研究対象にも。
  • ビタミンK
     → 骨の健康を支える栄養素。芯に多く含まれると言われています。
  • 食物繊維
     → 腸内環境を整えるサポートに。

骨の健康を支える「ビタミンK」がたっぷり

キャベツの芯には、骨の健康を守る栄養素「ビタミンK」が多く含まれています。

ビタミンKは、カルシウムを骨に定着させる「オステオカルシン」というたんぱく質の働きを助ける役割があります。この働きによって、骨の密度を保ち、骨粗鬆症の予防につながると考えられているのです。

葉の部分にもビタミンKは含まれますが、芯のほうがより多く含まれており、しかも加熱に強いというのが嬉しい特徴。

炒め物やスープにしても栄養をキープしやすく、日々の食事に取り入れやすい栄養源です。

「骨のためにカルシウムを摂る」というのはよく知られていますが、実はその定着のために、ビタミンKの存在も欠かせません。

キャベツの芯まで食べる習慣は、骨の健康を支えてくれる心強い味方です。

植物が外敵から身を守るために作る成分は、実は芯や外葉など外界と接する部分に多く蓄えられることが分かっています。だからこそ、芯は切り落とすだけではもったいないのです。


捨てずに活かす!キャベツの芯の活用法

硬いからといって捨ててしまうのは惜しい存在です。工夫次第で、毎日の食卓で活躍してくれます。

1|煮出してスープや出汁に

芯をスライスして、他の野菜と一緒にじっくり煮出すだけで、甘みと旨味のあるスープができます。ファイトケミカルも溶け出しやすく、体をやさしく整える一杯になります。

2|細切りで浅漬けやぬか漬けに

芯を薄く細切りにし、塩もみや浅漬けにすると、ほんのり甘くシャキシャキした食感が楽しめます。ぬか漬けにすると、より発酵の旨みも加わり、毎日の食事にぴったりです。

3|炒め物やスープの具材に

ざく切りにして炒め物へ。芯の甘みが引き立ち、噛むごとに食べ応えを感じられる食材になります。火の通りにくさが気になる場合は、薄切りや短冊切りにしておくと使いやすくなります。


芯の保存法と下処理のコツ

キャベツの芯はまとめて下処理しておくと、使いたい時にすぐ活用できます。

冷蔵保存

  • 水気をふき取り、ラップまたは保存袋に入れて3〜4日ほど

冷凍保存

  • 薄切りや細切りにして冷凍用保存袋へ
  • そのまま炒め物やスープに使えて便利!

下処理のポイント

  • 硬さが気になる場合は、下茹でしてから調理
  • スープ用に使うときは煮出して丸ごと活用するのがおすすめです

キャベツとがん予防|研究で示された確かな力

キャベツのような「アブラナ科の野菜」をよく食べる人は、ある特定のがんのリスクが低くなる傾向があるそんな研究が、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本でも報告されています。

たとえば、

  • アメリカ国立がん研究所(NCI)の調査では、アブラナ科野菜を日常的に摂っている人は、肺がん・胃がん・前立腺がん・乳がん・大腸がんのリスクが低くなる可能性があるとされています。
  • 欧州のEPIC(欧州がんと栄養に関する前向き研究)でも、アブラナ科野菜の摂取が大腸がんの予防に有効かもしれないという結果が報告されました。
  • 日本国内の疫学研究でも、キャベツをよく食べる人は、胃がんのリスクが低い傾向が見られたというデータがあります。

こうしたがん予防の効果が注目される背景には、キャベツに含まれるイソチオシアネートやスルフォラファンといったファイトケミカルの存在があります。

これらの成分は、体内の解毒酵素を活性化し、有害物質の代謝と排出をサポートする働きがあるとされており、その作用が発がん性物質から体を守る一助になると考えられています。

そして、注目すべきはこれらのファイトケミカルがキャベツの「芯」や「外葉」など、普段捨てがちな部分に多く含まれているという点です。

植物が自らを守るために生成するこれらの物質は、より防御力が必要とされる部位に集中する傾向があります。

つまり、芯をうまく活用すれば、がんリスク低減に関わる栄養素を、より効率的に取り入れることができるのです。

まとめ|芯まで使ってまるごとキャベツの生活を

キャベツの芯は、単なる残りものではありません。むしろ、自然の力が凝縮された、隠れた主役です。

少し手をかけるだけで、体を整える味方になってくれます。無理なく、いつもの料理に加えてみることで、栄養もおいしさもひとつ上の食卓に。

捨てられがちな芯や外葉にも、ちゃんと役割があります。ちょっとした工夫で、体にうれしい習慣に変わるかもしれません。

今日から、まるごとキャベツの楽しみ方を始めてみませんか?

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