アボカドは太る?脂質の量と健康効果をやさしく解説|オレイン酸の力とは?

果物

こんにちは、「ナチュラルヘルスカフェ」へようこそ。

アボカドは、やわらかな食感とコクのある味わいで、食卓にちょっとした冒険をもたらしてくれる果物です。

日本ではあまり日常的に食べる習慣がないかもしれませんが、ふとスーパーで見かけると、「今日はちょっと食べてみようかな」と思うこともありますね。

実はこのアボカド、脂質が多いのに、体にうれしい働きもしてくれるんです。

適量(1/2個程度)を目安にすれば、太る心配はほとんどなく、むしろ体にやさしい脂質を自然に取り入れられます。

今日はそんなアボカドの魅力を、肌・腸・血管の視点から、解説します。

あなたの食卓にそっと彩りを添えるヒントになればうれしいです。


アボカドの脂質は本当に太る?

アボカドの脂質が「太りにくい」と言われる理由は、脂の質にあります。オレイン酸などの良質な脂質は、体内でエネルギーとして使われやすく、脂肪として蓄積されにくい性質があります。さらに、少量でも満足感を得やすいため、食べすぎを防ぐ助けにもなります。つまり、脂が多くても「使われる脂」だからこそ、太りにくいのです。

アボカド1個(約150g)には約280kcalあります。「アボカドは高カロリーだから太りそう」と思われがちですが、その内訳を見ると実は違います。このカロリーの大部分は糖質ではなく、オレイン酸などの良質な脂質によるものなのです。カロリーの中身こそが、体への影響を左右します。

脂質が体に与える影響は、「どれくらい食べるか」だけでなく、「どんな脂質を摂るか」にも左右されます。つまり、脂質は量と質のバランスが大切なのです。アボカドの脂質は、動物性の脂(バターや肉の脂)とは性質がまったく異なります。


「太る脂」と「太らない脂」のちがい

アボカドの脂質の約70〜80%は「一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)」です。この脂は、体の中でエネルギーとして使われやすく、脂肪として蓄積されにくいという特徴があります。

一方で、揚げ物や加工食品に多いトランス脂肪酸や酸化した油は、代謝されにくく、体に残る脂。この差こそが、「同じ脂でも太り方が違う」理由です。

さらにオレイン酸は、食欲を抑えるホルモン(レプチン)の分泌をサポートする働きもあります。
つまり、脂なのに食べすぎを防ぐこれがアボカドのユニークな点です。


「食べるタイミング」で変わるエネルギーの使われ方

脂質は消化に時間がかかるため、朝食や昼食で摂ると、その後の活動エネルギーとして使われやすくなります。逆に、夜遅くに食べると、消費されにくく蓄積されやすくなる傾向があります。

おすすめのタイミング

  • 朝食:トーストにアボカド+レモン+塩
  • 昼食:サラダチキン+アボカド+オリーブオイル
  • 夜は控えめに:1/4個を味噌汁や豆腐に添える程度

脂質=悪ではなく、いつ・どのくらい・何と一緒に摂るかで、体の反応は大きく変わります。


脂質=悪者?という思い込み

脂質にはさまざまな種類があり、その働きもまったく異なります。私たちが避けたいのは、加工食品や揚げ物などに多く含まれるトランス脂肪酸や過剰な飽和脂肪酸。

これらは確かに体に負担をかけることがあります。

一方で、アボカドに多く含まれるのは、「一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)」という体にやさしい脂

この脂質は、オリーブオイルなどにも含まれ、地中海食が健康的とされる理由のひとつにもなっています。つまり、アボカドの脂質は「避けるべき脂」ではなく、「積極的にとりたい脂」と言えます。


アボカドに含まれる脂質の種類

アボカドに含まれる脂質の約7割は、一価不飽和脂肪酸(MUFA)。そのなかでも代表的なのが「オレイン酸」です。

オレイン酸は、常温で液体の性質を持ち、酸化しにくく、体内でも安定した働きをする脂質として知られています。

この性質こそが、アボカドを体にやさしい果物として位置づける大きなポイントです。


オレイン酸とは何か?|その働きと特徴

オレイン酸は、次のような健康メリットが期待されている脂質です。

  • 悪玉コレステロール(LDL)を減らす
     → 血中のコレステロールバランスを整え、動脈硬化の予防に役立ちます。
  • 善玉コレステロール(HDL)は保つ
     → 不必要に全体の脂質バランスを崩すことなく、血液を健やかに保ちます。
  • 腸内の潤滑油として働く
     → 腸の動きをサポートし、便通を助ける働きもあります。
  • 抗酸化作用・抗炎症作用
     → 体のサビ(酸化)や慢性的な炎症を抑える可能性も報告されています。

オリーブオイルと並んで、「体を整える脂」として非常に評価されているのが、このオレイン酸です。


アボカド脂質の健康メリット

アボカドの脂質には、具体的に以下のような健康メリットがあります

● コレステロール対策に

オレイン酸の働きで、血液中の悪玉コレステロールを抑えるサポートが期待できます。特に、外食や加工食品が多くなりがちな現代の食生活では、日常的に摂る価値のある脂質といえます。

● ダイエットサポートに

脂質は「満足感」が高く、アボカドはその質の良さも相まって、少量でもしっかり満たされる食材です。糖質が少ないこともあり、血糖値の急上昇を抑えたい方にもおすすめです。

● 腸内環境を整える

脂質と食物繊維が一緒に摂れるアボカドは、便のすべりを良くし、腸の調子を整えるサポートにもなります。腸をいたわるという意味でも、やさしい果物といえます。


食べ方のコツと摂取の目安

アボカドは、1日1/2個程度がちょうどよい目安です。そのままカットして塩や醤油でシンプルに食べたり、納豆や豆腐と合わせたりするのもおすすめ。

オリーブオイルなど良質な油をすでに摂っている方は、アボカドと合わせて全体の脂質バランスを意識するのが理想的です。過剰な脂質にならないように、置き換えとしてアボカドを選ぶと自然な習慣になります。

まとめ|アボカドの脂質と健康的につきあうために

アボカドのように体を整える力を持つ脂質は、暮らしにそっと寄り添ってくれる存在です。

私自身、油っこいものが苦手だったというわけではないのですが、ある時から油の酸化や質を意識するようになって、自然な食材からとれる脂というものを、より大切にしたいと思うようになりました。

たとえば、豚肉のように素材から自然ににじみ出る脂には、加えられたものにはない信頼感のようなものがあります。アボカドもその一つで、加工された油ではなく、素材そのものが持つ脂をいただくという感覚が、今の私にはちょうどよくて、心地よいと感じています。

数字だけを見て避けるのではなく、その中身と働きに目を向けること。それが、体とのつきあい方を、少しずつ見直していくヒントになる気がしています。

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